今週の大学ニュース

大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2025年4月14日・21日の週版)

大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。

大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。

そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、1~2週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。

教育・教育改革

・京都芸術大学 2026年4月に完全オンラインの芸術学士課程「音楽コース」新設 国内唯一
https://univ-journal.jp/253464/

 [記事の概要]
京都芸術大学は2026年4月、完全オンラインで学べる国内唯一の「音楽コース」を新設します。本コースは芸術学士課程として、音楽理論、演奏技術、音楽ビジネスなどを自宅から学習できる設計で、演奏や制作の指導もオンライン上で行います。通学が難しい社会人や地方在住者、子育て世代など、多様な人々が学びやすい環境を整備しており、ICTを活用した柔軟な教育の提供を目指します。大学はこの取り組みによって、音楽教育の間口を広げ、文化芸術の振興と人材育成に貢献していくとしています。

・和洋女子大学のPBL授業「東京タワープロジェクト」 国際学科と英語コミュニケーション学科の学生が現地で最終プレゼン
https://univ-journal.jp/253217/

[記事の概要]
和洋女子大学の国際学科と英語コミュニケーション学科では、東京タワーを舞台にしたPBL(課題解決型学習)型授業「東京タワープロジェクト」を実施し、学生が現地で最終プレゼンを行いました。本プロジェクトでは、外国人観光客の視点に立った課題解決をテーマに、学生が企画立案・調査・提案を行う実践的学習が展開されました。最終プレゼンは東京タワーの担当者の前で行われ、観光案内の改善案や多言語対応の提案などが発表されました。

・産官学による社会実装型プロジェクト教育がスタート。4月23日は箔座社長が自社の理念等について講演会開催
https://kyodonewsprwire.jp/release/202504157394

[記事の概要]
金沢工業大学では、産官学連携による「社会実装型プロジェクト教育」を新たにスタートしました。この取り組みは、企業・行政・大学が協働し、実際の社会課題を学生が主体的に解決する実践型の教育モデルです。4月23日にはその一環として、金箔製造・販売で知られる「箔座」の社長による特別講演が行われ、企業の理念や地域貢献、ブランド戦略などが語られました。

学生支援

・【創価大学】物価高でもお財布に優しい「100円朝食」を提供中! ―毎朝の栄養を手軽に、学生の健康をサポート―
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56163.html

 [記事の概要]
創価大学は、物価高騰の中でも学生の健康と生活を支援するため、栄養バランスの取れた「100円朝食」の提供を継続しています。対象は全学年の学生で、安価でありながら主食・主菜・副菜を含む朝食が提供され、毎朝多くの学生が利用しています。本取り組みは学生の栄養改善だけでなく、規則正しい生活習慣の定着や集中力の向上にも寄与するとされており、学生生活全体の質の向上につながっています。大学は引き続き、経済的支援と学修支援の両立に努めるとしています。

・千葉商科大学 学生ベンチャー食堂 「兎なり」「ラーメン結」 2店舗オープン(4/16)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56106.html

[記事の概要]
千葉商科大学では、学生が企画・運営を担うベンチャー食堂「兎なり」と「ラーメン結」の2店舗がキャンパス内にオープンしました。経済学部などの学生が中心となってビジネスプランを作成し、実際の店舗運営に挑戦するもので、調理・接客から売上管理までを学生が手がけます。学内起業の実践機会として位置づけられ、授業と連動した学びの場としても活用されています。

・鳴門教育大学、「主体的に学び、創造的に実践する教師」養成のための学修環境を整備
https://ict-enews.net/2025/04/24naruto-u/

[記事の概要]
鳴門教育大学は、次世代の教員養成を目的として、主体的な学びと創造的実践を促す新たな学修環境の整備に取り組んでいます。キャンパス内に協働学習スペースを設け、ICTを活用した授業支援システムや対話型授業のための機材などを導入。学生はグループワークや模擬授業を通じて教育現場に必要な実践的スキルを身につけます。また、教育現場との連携による実地研修も強化しており、理論と実践を融合したカリキュラムが実現されています。

社会貢献・地域貢献

・千葉商科大学生と付属高校生が企業、商店会と連携し、"市川ママ駅" 母の日イベント盛り上げる!
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56167.html

[記事の概要]
千葉商科大学の学生と付属高校の生徒が連携し、地域企業や市川駅南口商店会と共に「市川ママ駅」母の日イベントを企画・運営しました。イベントでは、母の日にちなんだプレゼント企画や地域店舗との連携企画が実施され、地域の親子連れや買い物客が参加しました。学生たちは企画立案から広報、当日の運営までを担い、実践的な地域連携の学びを深めると同時に、地域の活性化にも貢献しました。

グローバル化・国際化

・神田外語大学が韓国の次世代型高等教育機関・テジェ大学と連携 日本で初めて学生受け入れへ
https://univ-journal.jp/253345/

[記事の概要]
神田外語大学は、韓国の新設高等教育機関「テジェ大学」との連携を開始し、日本の大学として初めて同校の学生受け入れを行うことになりました。テジェ大学は韓国政府主導で設立された「未来型」大学で、AIや国際ビジネスなどを重視したカリキュラムを展開しています。神田外語大学では今後、相互交流や短期留学、共同授業の実施などを予定しており、両国の教育文化の架け橋としての役割が期待されています。

・大正大学が米ニューヨーク・ブルックリンにサテライトキャンパス設置 多様で創造的な環境を最大限に活用
https://univ-journal.jp/253160/

[記事の概要]
大正大学は、米国ニューヨーク・ブルックリンにサテライトキャンパス「TUAブルックリンキャンパス」を設置しました。この拠点は、現地のアートやカルチャー、社会課題と向き合う学びを実現するもので、学生は実習・フィールドワークを通じて国際感覚と実践力を養います。特に仏教的視点や地域創生、アートマネジメントなどを重視した教育が展開され、大学のグローバル化推進の一環としても注目を集めています。

ダイバーシティ・SDGs

・山形大学工学部 システム創成工学科の総合型選抜に女子枠 2026年度入試から
https://univ-journal.jp/253324/

[記事の概要]
山形大学工学部システム創成工学科は、2026年度の総合型選抜に「女子枠」を新設します。これは、理工系分野における女性人材の増加と多様性の推進を目的とした取り組みで、女子学生の進路選択を後押しする意義があります。該当枠では学科の趣旨や将来展望に即した面接やプレゼンテーション評価が導入される予定です。

入試・広報・高大連携

・【拓殖大学】今年のテーマは「未来のキャンパスライフ」~高校生対象「ORANGE CUP 2025-アイデアのタネコンテスト」を開催します
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56144.html
 
[記事の概要]
拓殖大学は高校生を対象とした「ORANGE CUP 2025-アイデアのタネコンテスト」を開催します。今回のテーマは「未来のキャンパスライフ」で、参加者は自由な発想で大学生活やキャンパスの在り方についてプレゼンテーションを行います。高校生の創造力を引き出すとともに、大学との接点を創出することが目的で、入賞者には表彰や特典も予定されています。教育広報の一環として、大学の魅力を発信しながら進学意欲の喚起も図ります。

・「第3回ものつくり大学高校生デザインコンテスト」が4月14日から応募開始
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56112.html

[記事の概要]
ものつくり大学では「高校生デザインコンテスト」の第3回を開催し、4月14日から応募を受け付けています。テーマは「生活を豊かにするアイデア」で、建築・インテリア・製品デザインなど幅広い領域から応募が可能です。高校生の創造性や設計力の育成を目的としたこのコンテストは、大学での学びとの接続や進路選択へのヒントにもつながります。入賞者には賞品や作品展示の機会が与えられ、大学の実践的教育を体感できるイベントとなっています。

・静岡大学、「令和9年度入試」から革新的な総合型選抜「アチーバー人材入試」を実施
https://ict-enews.net/2025/04/18shizuoka-ac/

[記事の概要]
静岡大学は、2027年度(令和9年度)入試から新たな総合型選抜「アチーバー人材入試」を導入します。この入試制度は、学力偏重では測れない多様な資質や主体的学びの姿勢を評価するもので、高校での探究活動や課外活動、地域貢献などの実績を重視します。書類審査や面接に加え、大学教員との対話型課題解決セッションなども予定されており、志望理由や将来像に対する明確なビジョンが求められます。

大学経営

・駒澤大学が事務業務にGoogleの生成AIサービス「Gemini Education」を導入~Google Workspace for Educationを基盤として活かし、生成AIをより身近なツールに~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56095.html

 [記事の概要]
駒澤大学は、事務業務の効率化を図るため、Googleの生成AI「Gemini for Education」を導入しました。すでに活用しているGoogle Workspace for Educationと連携し、問い合わせ対応や文書作成、データ整理などの業務をAIで補助します。これにより教職員の負担軽減と業務スピードの向上を実現し、教育・研究に集中できる環境を整備します。大学は今後、学生支援への活用も検討しており、生成AIを活用した次世代型の大学経営への転換を進めています。

・聖心女子大学が学生サービスDXの一環としてAIチャットボットを導入 ― 運用開始3日間で4,000件のアクセスに自動対応
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56039.html

[記事の概要]
聖心女子大学は、学生サービスのDX推進の一環として、AIチャットボットを導入しました。学修支援、履修相談、学生生活に関する質問に24時間自動応答できる仕組みで、運用開始後3日間で4,000件を超える問い合わせに対応しました。これにより窓口の混雑緩和や学生の利便性が大幅に向上しています。今後はFAQの拡充や他部署との連携強化も予定されており、大学はデジタル技術を活用した学生ファーストの支援体制づくりを目指しています。

・京都ノートルダム女子大学 2026年度より募集停止 2020年度以降で大学の募集停止は11校
https://univ-journal.jp/253505/

[記事の概要]
京都ノートルダム女子大学は、2026年度以降の学生募集を停止することを発表しました。募集停止の背景には、少子化や入学者数の減少、経営環境の悪化などがあり、これまでの女子教育を見直した結果の決断とされています。なお、すでに在籍している学生の教育には万全を期すとしており、卒業までのカリキュラム・サポートは継続されます。2020年度以降、大学の募集停止はこれで11校目となり、大学業界全体でも厳しい経営環境が続いていることが浮き彫りとなりました。

その他

・私大経営、合併や撤退を支援…学部新設を厳格化へ
https://reseed.resemom.jp/article/2025/04/25/10773.html

[記事の概要]
文部科学省は、私立大学の経営難を受け、合併や撤退を支援する制度の強化と同時に、学部・学科の新設を厳格化する方針を発表しました。今後は、設置認可の審査で定員確保の見込みや持続可能性を重視し、過剰な新設を抑制する方向です。背景には、少子化による定員割れや地方大学の経営悪化があり、大学の質と経営の持続性を両立させる制度改革が求められています。政府は私大の選別と支援を通じて、教育機関の健全化を目指しています。


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