はじめに
大学職員の採用試験を受けるうえでは、事前に大学が指定したエントリーシート(ES)等の書類を提出する必要があります。
エントリーシート等に記載する項目・内容は大学によって異なっており、複数の大学を同時に受験する方にとっては、各大学に応じたエントリーシート等を作成するのが意外と大変だったりもします。
そこで、大学職員採用試験のエントリーシート等で記載が求められる主な項目の作成例を紹介いたします。
この記事は、エントリーシート等の項目としてよくある「自己PR・強み(長所)・セールスポイント・弱み(短所)の実例」となります。
内容や文字数を含め、色々なパターンを紹介しておりますので、ご自身のエントリーシート作成の際の参考にしていただき、ご自身の良さをアピールできるようなエントリーシート等を作成していただくことにご活用いただければと思っております。
なお、その他のエントリーシートの作成例については、
・志望動機・志望理由の実例
・大学職員になった際にやりたいこと(入職後にやりたいこと)の実例
・これまでの職務経験から大学に貢献できることの実例
・自己PR・強み(長所)・セールスポイント・弱み(短所)の実例
・仕事をするうえで(働くうえで)大切にしていること(心がけていること)の実例
・大学時代に力を入れたこと・最も打ち込んだことの実例
・転職理由・退職理由・大学職員という職業のイメージ・職員の役割・職員のあるべき姿などに関する項目の実例
・仕事に求めるもの・将来の職業観・採用後に希望する職種とその理由などに関する項目の実例
・大学が進めるべき取組み、力を入れていくべきこと、どんな大学にしたいか・学生にどんな学生生活を送ってほしいかなどに関する項目の実例
・学生生活で学問以外で力を入れたこと・正課外で力を入れたこと・学業で印象に残っていることなどに関する項目の実例
・現職における最大の成果・現職で身に付けたこと・困難だったこと・失敗したことなどに関する項目の実例
・趣味・客観的に見た性格・苦手なことなどに関する項目の実例
をご覧ください。
自己PR・強み(長所)・セールスポイント・弱み(短所)のタイトル
以下のタイトルの例を紹介しています。
事例①:「強み」を「交渉・調整力と粘り強く物事を進める力」とした例
事例②:「弱み」を「慎重になりすぎてしまう点」とした例
事例③:「強みと弱み」を「改善に向けた主体性と几帳面さゆえの慎重さ」とした例
事例④:「自己PR」として「強みを信頼関係構築力」とした例
事例⑤:「強み」を「探究心を持ち、自ら課題を見つけて主体的に取り組む力」とした例
事例⑥:「自己PR」として、「現職で身につけた能力をヒアリング力と調整力とマルチタスク能力」とした例
事例⑦:「短所」を「責任感が強く、自分に厳しくなりすぎることがある」とした例
事例⑧:強みを「論理的に伝える力と傾聴力」とした例
事例⑨:「弱み(短所)」を「オン・オフの切り替えがやや苦手な点」とした例
事例⑩:「自己PR」において「自分の強みを困難な状況でも諦めず、やり抜く粘り強さ」とした例
事例⑪:強みを「周囲に気を配りながら相手が何を必要としているか推測し、それに対して適切な準備ができる」とした例
事例⑫:長所を「折衝力と調整力」とし、短所を「行動を起こすまでに時間がかかる」とした例
事例⑬:自己PRとして、「誰にでも真摯に向き合い、主体性をもって自己研鑽・行動をしていくことができる」とした例
事例⑭:強みを「主体性とチャレンジ精神を持ち、関係者を巻き込みながら成果を上げることができる」とした例
事例⑮:強みを「状況を踏まえて成功するためのプロセスを考えられるところ」とし、弱みを「早急な判断ができないことがあるところ」とした例
事例⑯:強みを「コミュニケーション力と責任感」とした例
事例⑰:長所を「様々な人と信頼関係を築けること」とした例
事例⑱:自己PRとして、「自ら率先して周囲を巻き込み、スピーディに仕事を進めていくことができる」とした例
事例⑲:強みを「調整力とマルチタスク能力」とした例
事例⑳:長所を「企画力と調整力」とした例
事例㉑:強みを「調整力とマネジメント力」とした例
事例㉒:強みを「語学力と多様な文化・価値観へ理解力」とした例
事例㉓:強みを様々なプロジェクトを経験したことによる「マネジメント力」とした例
事例㉔:長所を「異なるステークホルダーの考えをまとめながら業務を遂行できる」とした例
事例㉕:強みを「周囲を巻き込んで目標を達成する力」とした例
事例㉖:強みを「コミュニケーション力」と「業務の中で外国語(英語・中国語)を使っている」とした例
事例㉗:強みを「相手目線で物事を考える力」とした例
事例㉘:強みを「学び続ける努力を怠らない力」とした例
事例㉙:強みを「物事を多面的に考えることできること」とし、弱みを「慎重な性格」であるとした例
事例㉚:強みを「課題解決に導く調整力」とした例
事例㉛:弱みを「心配性な面」とした例
事例㉜:弱みを「相手の期待に応えようとするあまり仕事を受け過ぎてしまうこと」とした例
事例㉝:強みを「調整力と言語化能力」とした例
事例㉞:強みを「常に向上心をもって努力し続ける姿勢」とした例
事例㉟:強みを「合理的な考え方を活かした業務の効率化」とした例
事例㊱:強みを「周囲を巻き込む企画・調整力」とした例
事例㊲:強みを「気配り力」と「段取り力」とした例
事例㊳:弱みを「責任感が強く、業務を一人で抱え込みがちになること」とした例
事例㊴:強みを「主体性を持って異なる立場・価値観の相手と調整する力」とした例
事例㊵:強みを「多様性と変化を受け入れ、迅速に対応する力」とした例
事例㊶:短所を「慎重になり過ぎるあまり心配症になってしまう」とした例
事例㊷:強みを「向上心を持ち、継続的に努力を重ねる姿勢」とし、弱みを「自分を追い込みすぎてしまうところ」とした例
事例㊸:強みを「協働によって目標達成に向けて行動できる力」とした例
事例㊹:「弱み(短所)」を「オン・オフの切り替えがやや苦手な点」とした例
事例㊺:「弱み」を「距離感を大切にしすぎるあまり、冷たく見られることがある」とした例
事例㊻:「強み」を「柔軟な発想力と関係者との調整力」とした例
事例㊼:「強み」を「情熱と粘り強さをもって課題に取り組む力」とした例
事例㊽:「強み」を「粘り強い調整力と巻き込み力」とした例
事例㊾:強みを「論理的に伝える力と傾聴力」とした例
事例㊿:「強み」を「継続力と改善力」、弱みを「集中しすぎるところ」とした例
実際の作成例(文章例)の紹介
事例①:「強み」を「交渉・調整力と粘り強く物事を進める力」とした例
私の強みは、交渉・調整力と粘り強く物事を進める力です。前職では、多様な関係者との利害を調整しながら業務を進める場面が多く、相手の立場に配慮しながらも、組織として最適な着地点を見出す交渉力を培ってきました。また、合意形成には時間を要することもあり、根気強く取り組む姿勢も身につけることができました。大学職員としても、教育・研究の現場を支えるうえで、こうしたスキルは不可欠であると考えています。特に、教職協働のもとで新たな教育プログラムや産学連携を推進する際には、教員の構想を的確に把握し、外部とも調整しながら実現に導く力が求められます。私は、粘り強く対話を重ねながら関係者をつなぎ、組織としての価値を高めるような取り組みに貢献していきたいと考えています。
事例②:「弱み」を「慎重になりすぎてしまう点」とした例
私の弱みは、慎重になりすぎてしまう点です。業務上のミスを防ぐため、提出前の書類やメールを何度も見直してしまい、時間がかかってしまうことがあります。現在は、業務の優先順位を明確にし、確認作業の精度とスピードのバランスを取るよう意識しています。必要に応じて周囲にも確認を依頼するなど、効率的に進める工夫をしています。
事例③:「強みと弱み」を「改善に向けた主体性と几帳面さゆえの慎重さ」とした例
私の強みは、業務改善に主体的に取り組み、周囲と連携しながら実行に移せる点です。現職では、日々の業務に対して課題意識を持ち、小規模な改善提案を継続して行ってきました。すべてが実現したわけではありませんが、費用対効果の検証や関係者との調整といった過程を通して、実務的な提案力と調整力を養ってきました。こうした経験は、大学における教育・業務改革にも活かせると考えています。一方で、几帳面な性格から、物事を進める際に慎重になりすぎて判断に時間がかかることがある点が弱みです。しかしその分、ミスを防ぎ、丁寧で信頼性の高い業務遂行ができるという評価も得ています。最近では、業務の優先順位を見極めながら、必要な場面ではスピード感を持って対応できるよう意識して取り組んでいます。
事例④:「自己PR」として「強みを信頼関係構築力」とした例
福祉施設職員として約6年間、営業職として3年間の経験を通じて、幅広い年代や立場の方々と信頼関係を築きながらコミュニケーションを取る力(信頼関係構築力)を培ってきました。
福祉施設勤務時には、20代前半で脳卒中後の後遺症を抱えた方を担当しました。職員交代を頻繁に希望される方で、対応が難しいとの声もありましたが、私は先入観にとらわれず、実際の関わりの中で相手の思いや反応を丁寧に受け止めるように心掛けました。その結果、ご本人から信頼を得ることができ、円滑な支援へとつなげることができました。この経験から、相手の立場に立って考える柔軟性や、粘り強く信頼を築く姿勢の重要性を学びました。
営業職では、病院向けの医療機器を扱っており、導入を検討する医師や事務方のニーズを把握しながら、適切な提案を行うことを大切にしてきました。製品の特長だけでなく、導入後の業務負担軽減や費用対効果まで具体的に伝えるよう工夫し、導入後もこまめなアフターフォローを行うことで、継続的な取引や他部署への紹介につながった経験もあります。
こうした経験を通じて培った「相手を理解し、丁寧に信頼関係を築いていく力」は、大学職員としても学生や教職員、外部関係者との円滑な連携に大いに活かせると考えています。
事例⑤:「強み」を「探究心を持ち、自ら課題を見つけて主体的に取り組む力」とした例
私の強みは、「探究心を持ち、自ら課題を見つけて主体的に取り組む力」です。現職では、事務業務の属人化が課題となっていた中、業務の効率化と可視化を進めるため、マニュアル整備の主導を任された経験があります。
当初は、各担当がそれぞれ独自のやり方で業務を進めていたため、引き継ぎの際に混乱が生じたり、ミスが起きたりすることがありました。私はその状況を改善したいと考え、まず全体の業務フローを洗い出して、どこに課題があるのかを明確にしました。そのうえで、各部署で実施されている業務を棚卸しし、共通化できる業務と個別に対応が必要な業務に分類しました。さらに、実務担当者へのヒアリングや現場での観察を通して、実態に即した手順をまとめるように努めました。
マニュアルの作成では、「誰が読んでも分かるものにする」ことを意識して、図やスクリーンショットを効果的に用いました。また、別部署の職員にも試験的に使用してもらい、フィードバックをもとに改善を重ねました。その結果、新人研修の時間を短縮できただけでなく、繁忙期の応援業務もスムーズに行えるようになり、業務の属人化を大きく改善することができました。
このように、現状に目を向けて課題を見つけ、自ら考えて行動する姿勢を大切にしています。大学職員として働くうえでも、この強みを活かし、制度や業務運営の改善を通じて貴学の発展に貢献していきたいと考えています。
事例⑥:「自己PR」として、「現職で身につけた能力をヒアリング力と調整力とマルチタスク能力」とした例
現職では、法人向け企画営業職として、研修・イベント・会議運営など多様な業務を通じて企業活動を支援してきました。その中で特に磨かれたと感じている能力は、①ヒアリング力、②調整力、③マルチタスク能力の3つです。
まず「ヒアリング力」については、顧客との対話を重ね、課題を引き出す力を高めてきました。初回提案時は全体像が見えづらいこともありますが、何度も面談を重ねることで顧客自身も気づいていない潜在的な課題を明確にし、それに応じた企画を提案するよう努めました。その結果、新規取引のきっかけを多数創出し、社内表彰を受けることもありました。
次に「調整力」については、社内外の関係者と連携しながらプロジェクト全体を円滑に進行する力を培いました。特に複数部門が関わる案件では、進捗や納期の管理、急な変更への対応が求められます。私は全体進行の要として、情報共有とタスク管理を徹底し、信頼される進行役としての役割を果たしてきました。
最後に「マルチタスク能力」です。準備期間の長い案件と直前対応が求められる案件が混在する中で、独自に整理したタスク管理表を活用し、優先順位をつけて対応してきました。一つ一つの案件に丁寧に向き合いながら、業務の質とスピードを両立させてきたことは大きな自信につながっています。
こうした力を活かし、大学では教職員や学生が安心して学び、研究に集中できる環境づくりに貢献したいと考えています。
事例⑦:「短所」を「責任感が強く、自分に厳しくなりすぎることがある」とした例
私の短所は、責任感が強く、自分に対して過度に厳しくなってしまうところです。予定通りに物事が進まなかった時などに、一人で抱え込んで反省しすぎてしまうことがあります。最近は、自分の傾向を客観的に捉えるようにし、事前にチェックリストを活用したり、気持ちを切り替える時間を意識的に設けることで、バランスを取るようにしています。
事例⑧:強みを「論理的に伝える力と傾聴力」とした例
私の強みは、論理的に物事を整理し、分かりやすく伝える力です。現職では、専門的で複雑な情報を扱う場面が多くありましたが、常に「誰が聞いても理解できるように」を意識して、社内資料や説明文を作成してきました。例えば、判断が分かれやすいポイントを明確に整理し、参考事例を加えるなど、受け手目線での情報発信に取り組んできました。また、もう一つの強みとして「傾聴を通じた信頼関係の構築力」があると考えています。現職では社内外の多様な関係者と対話する機会が多く、話を丁寧に聞き、相手の考えや感情を汲み取ったうえで対応することを意識してきました。特に、相手の言葉を繰り返して確認する、些細な約束でも丁寧に対応するなど、細かな配慮を積み重ねることで信頼関係を築いてきました。貴学においても、教職員や学生と連携するうえで、こうした「わかりやすく伝える力」や「話を聴いて関係性を築く姿勢」は重要だと考えており、大学の円滑な運営や教育支援に貢献していきたいと思っています。
事例⑨:「弱み(短所)」を「オン・オフの切り替えがやや苦手な点」とした例
私の弱みは、仕事とプライベートの切り替えがやや苦手な点です。過去には、休日にも業務の続きを自宅で対応してしまい、気づかぬうちに疲労を溜めてしまうことがありました。しかし現在は、業務時間内で集中して取り組むことが、結果的に仕事の質や効率を高めると実感しています。そのため、計画的にタスク管理を行い、休息も業務の一部と捉えてバランスを意識するようになりました。今後も心身のコンディションを整えながら、安定して業務に取り組めるよう心掛けてまいります。
事例⑩:「自己PR」において「自分の強みを困難な状況でも諦めず、やり抜く粘り強さ」とした例
私の強みは、困難な状況でも諦めずにやり抜く粘り強さです。特に語学試験の準備では、何度挑戦しても目標スコアに届かず、悔しさと焦りを感じる日々が続きました。それでも、「最後までやり切る」という強い思いから学習方法を一から見直し、自習では録音やシャドーイングを取り入れ、実践的な力を養いました。また、課題だったエッセイ対策では、自分だけで解決しようとせず、知人に添削を依頼し客観的なフィードバックを受け入れる姿勢を大切にしました。試行錯誤を重ねた結果、最終的には目標以上のスコアを取得し、希望していた海外留学も実現できました。この経験を通じて、課題に直面したときこそ粘り強く取り組む大切さを学びました。今後もこの姿勢を大切にし、学び続けながら貢献していきたいと考えています。
その他の作成例(文章例)の確認方法
その他の作成例(文章例)はこの後に掲載をしています。この記事で紹介しているすべての作成例(文章例)を閲覧したい方は、個別の記事をご購入いただくか(3,000円)、「codoc」というサイトを通じて有料会員登録(サブスクリプション購入)をしていただく必要があります。有料会員登録(サブスクリプション購入)をしていただくことで、本サイトのすべての記事を閲覧することができるようになります。