大学職員の採用試験対策に活用できる情報

【大学職員 面接対策】「志願者を増やすためにどうしたらよいか」と聞かれたら――2026年度 私大志願者増加ランキングから考える

大学職員の採用面接では、次のような質問がよく出されます。

  • 「志願者を増やすためにどうしたらよいと思いますか」
  • 「今後も質の高い大学として生き残るにはどうしたらよいと思いますか」
  • 「18歳人口の減少に、大学はどう対応すべきだと思いますか」

いずれも、大学経営に関する「正解のない質問」です。だからこそ、抽象的な精神論(「魅力を発信していきます」「広報を頑張ります」など)だけで答えてしまうと、ほかの受験者と差がつきません。逆に、実際の大学がいま何をして志願者を増やしているのかを具体的に知ったうえで答えられると、回答の説得力は一気に上がります。

そこで今回は、代々木ゼミナールが2026年6月6日に公表した、2026年度私立大学一般入試の「志願者数増加上位20大学」を取り上げてみたいと思います(リセマムの記事で紹介されています。記事末尾の参考リンク参照)。昨年度に実施された2026年度入試において志願者を増やした上位10大学は次のとおりです。

順位大学名増加数前年比(指数)
1位桜美林大学+23,166人178.1%
2位日本大学+19,670人121.3%
3位近畿大学+17,263人111.0%
4位摂南大学+14,707人234.1%
5位芝浦工業大学+14,649人138.0%
6位名城大学+11,936人125.8%
7位京都産業大学+9,191人128.9%
8位神奈川大学+8,734人143.6%
9位愛知大学+8,425人140.6%
10位成蹊大学+8,409人137.7%

※2026年6月6日時点の集計値です。判明している日程・方式のみを対象とした数字のため、確定値とは異なる場合があります。

1位の桜美林大学は1年で2万3千人以上の増加、4位の摂南大学にいたっては前年の2.3倍です。18歳人口が減り続けるなかで、なぜこれほど志願者を増やせるのでしょうか。

もちろん、志願者数は広報活動、就職実績、立地、学部構成、さらにはその年の入試環境(共通テストの難易度や他大学の動向)など、さまざまな要因が複雑に絡み合って決まります。一つの施策だけで説明できるものではありません。ただ、今回の上位校を一つひとつ調べていくと、「入試制度改革」を行っていることが見えてきます。

そこで本記事では、現役大学職員である私の視点から、入試制度改革を中心に、上位10大学がどのような施策・取組みで志願者を増やしたのかを整理します。後半では、これらの事例を面接の回答にどう落とし込むか、回答の組み立て方まで解説します。

大学職員採用試験の面接試験において、「志願者を増やすには?」という質問に、具体例を交えて自分の言葉で答えられるようになりたい方は、ぜひ続きをご覧ください。

1. まず押さえたい前提:2026年度入試はどんな年だったか

個別の大学を見る前に、2026年度入試全体の環境を押さえておきましょう。面接でも、個別施策の話に入る前に全体環境に触れられると「視野が広い」という印象を与えられます。

2026年度入試では、難関国立大学の志願者が減少傾向にあった一方、主要私立大学は「早慶上理」「MARCH」から「日東駒専」「産近甲龍」まで、ほぼすべての大学グループで志願者が増加しました。背景の一つには、大学入学共通テストの平均点が前年より下がったことがあるとされています。共通テストで思うように得点できなかった受験生が、私立大学の併願を増やす方向に動いたわけです。

つまり、今回の上位校の増加は「私大全体への追い風」と「各大学の個別施策」の掛け算で生まれています。面接で答えるときも、「外部環境」と「大学側の打ち手」を分けて語れると、分析的な印象になります。

2. 志願者を増やすための施策一覧(全体像)

上位10大学の取組みを調べて整理すると、志願者増につながった施策は大きく次の7つに分類できます。

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