大学職員採用試験対策に活用できる各大学のニュース

〖2026年最新〗日本大学のニュースまとめ|大学職員採用試験のための業界研究

大学職員の採用試験では、現在の大学で実施されている取組や施策への理解度が高いほうが、志望動機やエントリーシートの内容が充実したり、面接試験でも対応しやすくなります。

また、面接試験においては、「最近、大学関連で気になったニュースはありますか」という質問など、直接的に大学のニュースに関する質問があったり、「本学で魅力的に感じる取組はありましたか」「本学でどのような取組に関わりたいですか」など、大学に関するニュースを理解しておくことで対応しやすくなるような質問があります。

そこで、この記事では、日本大学に関するここ数年のニュースを調べ、それぞれのニュースに記載のある取組の概要と、採用する側の視点からのコメントを付けてまとめました。

この記事は日本大学のニュースをまとめておりますが、日本大学の職員採用試験を受験する方だけでなく、大学職員を目指す人の大学業界の理解を深めることのできる内容としております。

この記事の内容

日本大学とはどのような大学か

大学の基本情報

表1:基本情報

項目 内容
名称 日本大学(設置者:学校法人日本大学)
起源・開学 1889年(明治22年)創立の日本法律学校が前身。1903年(明治36年)に日本大学と改称し、1920年(大正9年)に大学令による大学となる
学部 16学部(法・文理・経済・商・芸術・国際関係・危機管理・スポーツ科学・理工・生産工・工・医・歯・松戸歯・生物資源科学・薬)+通信教育部
大学院 21研究科(うち専門職学位課程は法務研究科)
理事長・学長 理事長:関泰一郎(令和8年6月24日就任)/学長:大貫進一郎(同日再任)
在学生数 77,599名(学部66,701名/通信教育部7,630名/大学院3,268名) ※令和8年5月1日現在
教職員数 6,957名(教員3,286名/職員3,671名。うち病院職員2,188名) ※令和8年5月1日現在
入学定員(学部・第一部) 15,156名 ※令和7年度
収容定員(学部・第一部) 62,102名(在籍者数66,706名・収容定員充足率107%) ※令和7年5月1日現在
外国人留学生数 2,385名
卒業生総数 1,299,699名 ※令和8年3月現在

表2:キャンパス

キャンパス・施設 所在地 設置学部等
日本大学会館(本部) 東京都千代田区九段南4-8-24 法人本部・大学本部
神田三崎町 東京都千代田区神田三崎町2-3-1/1-3-2 法学部、経済学部
神田駿河台 東京都千代田区神田駿河台1-8-14/1-8-13 理工学部(駿河台キャンパス)、歯学部
桜上水 東京都世田谷区桜上水3-25-40 文理学部
砧 東京都世田谷区砧5-2-1 商学部
三軒茶屋 東京都世田谷区下馬3-34-1 危機管理学部、スポーツ科学部
江古田 東京都練馬区旭丘2-42-1 芸術学部
板橋 東京都板橋区大谷口上町30-1 医学部(付属板橋病院を併設)
船橋 千葉県船橋市習志野台7-24-1/7-7-1 理工学部(船橋キャンパス)、薬学部、短期大学部(船橋)
津田沼・実籾 千葉県習志野市泉町1-2-1/新栄2-11-1 生産工学部
松戸 千葉県松戸市栄町西2-870-1 松戸歯学部
湘南 神奈川県藤沢市亀井野1866 生物資源科学部
三島 静岡県三島市文教町2-31-145 国際関係学部、短期大学部(三島)
郡山 福島県郡山市田村町徳定字中河原1 工学部
通信教育部 東京都千代田区九段南4-8-28 通信教育部

表3:直近3年の入学定員充足率(学部・第一部)

年度 入学定員 入学者数 入学定員充足率
令和5年度 15,156名 15,981名 105.4%
令和6年度 15,156名 15,947名 105.2%
令和7年度 15,156名 15,884名 104.8%

※表3は各年度の事業報告書(学部・第一部)に基づくものです。令和8年度分は本記事作成時点で事業報告書が公表されていないため、公表済みの直近3年度を掲載しています。

日本法律学校から始まった、日本最大規模の総合大学

日本大学の前身は、1889年(明治22年)に創立された日本法律学校です。欧米諸国の法律を学ぶことが主流であった当時にあって、日本の法律を学ぶ機関として出発したことが、この大学の出自を特徴づけています。1903年(明治36年)に日本大学と改称し、1920年(大正9年)には大学令によって大学となりました。その後、人文・社会・芸術・工学・医学・農学と領域を広げ、総合大学としての基盤を築いていきます。

現在の日本大学は、16学部と通信教育部、21研究科、短期大学部を擁し、在学生は学部・大学院あわせて77,599名(令和8年5月1日現在)にのぼります。卒業生総数は1,299,699名(令和8年3月現在)で、大学自身も「約130万人の卒業生ネットワーク」を強みとして掲げています。学生数でも卒業生数でも国内最大規模であり、この「規模」そのものが日本大学を理解するうえでの出発点になります。

一方で、この3年間の日本大学は、規模の大きさとは別の理由で注目を集めてきました。2023年のアメリカンフットボール部薬物事件と、それに続く文部科学省からの指導、第三者委員会の設置、経常費補助金の不交付という一連の出来事です。この記事で取り上げるニュースの多くが、そこからの立て直しに関わるものになっているのは、そのためです。

教育理念「自主創造」と日本大学教育憲章

日本大学が公式に掲げる教育理念は「自主創造」です。日本大学教育憲章では、これを「自ら学ぶ」「自ら考える」「自ら道をひらく」という三つの能力として定義しています。「自ら学ぶ」は倫理観の向上と国際社会の課題理解、「自ら考える」は論理的・批判的思考および問題解決能力、「自ら道をひらく」は挑戦力・コミュニケーション・リーダーシップおよび自己省察能力とされ、これらを備えた「日本大学マインド」を持つ人材の育成を目的としています。

この理念は、全学共通教育科目「自主創造の基礎」や、学生の企画を大学が支援する「日本大学自主創造プロジェクト」といった具体的なプログラムに落とし込まれています。理念が文言だけで終わらず、1年生全員が受講する科目や全学的な助成制度の名称として繰り返し登場する点は、採用試験の志望動機を組み立てるうえで押さえておきたいところです。

また、2026年6月に就任した関泰一郎理事長は、メッセージのなかで「ガバナンス改革と内部統制の強化に全力を挙げ、いかなる不正も許容しない高い自浄作用」を維持することと、16学部や約130万人の卒業生ネットワークを生かして「組織や学問の壁を越えた連携をこれまで以上に強化」し「オール日大のシナジーを最大化」することを掲げています。大貫進一郎学長は、他分野の人びととのブリッジになりながら新たな価値を創造する「H型人材」の育成と、教学DXの推進を打ち出しています。

分散型キャンパスという構造

日本大学の学部は、千代田区・世田谷区・練馬区・板橋区といった都内各所に加え、千葉県(船橋・習志野・松戸)、神奈川県(藤沢)、静岡県(三島)、福島県(郡山)に分かれて立地しています。いわゆるワンキャンパス型の大学とは対照的な「分散型キャンパス」であり、学部ごとの独立性が高いことが、この大学の運営上の大きな特徴になっています。

情報公開のかたちにも、その構造が表れています。学生数や教員数の一覧は大学本部のサイトに集約されている一方で、入学定員・入学者数といった学部ごとの数値は各学部サイトの情報公開ページに置かれており、全学分を確認しようとすると16の学部サイトを横断することになります。全学の集計値を知りたいときは、事業報告書や大学ポートレートを見るのが近道です。

2026年4月に学長直属で設置された日本大学情報イノベーションセンター(NU-IIC)が、その理念に「分散型キャンパスのデメリット解消とスケールメリット創出」を掲げているのは象徴的です。分散していることを前提に、情報基盤の側から全学を束ね直そうという発想であり、この記事の第6章で詳しく取り上げます。

「学生ファースト」と全学プログラム

受験生・在学生に向けて日本大学が打ち出しているキーワードは「学生ファースト」です。公式サイトの特設ページでは、学部間交流授業、給付型奨学金制度、学生の視点からの授業改善、8つの学生寮、学修成果の可視化、キャリア支援といった項目が並び、「16学部87学科 無限の連携」という表現で学部横断の学びが前面に出されています。

その代表例が、1年生約1万3500人が全11会場で同時に参加する「ワールド・カフェ」です。学部の異なる学生が6人ほどのグループで議論を重ねる形式で、規模の大きさをそのまま教育プログラムに変換しようとする試みだといえます。近年はこれに加えて、学部・研究科を横断した学生がAIを使ってアプリを開発する「N.教学イノベーション推進プロジェクト」など、全学規模の企画が継続的に打ち出されています。

就職支援の面でも、16学部分の求人情報と約130万人の卒業生ネットワークという規模が土台になっています。2026年には、東京新卒応援ハローワークとの就職支援協定という、全国で初めての枠組みも生まれました。

著名な卒業生

卒業生数が130万人規模になるため、日本大学の卒業生は各分野に広く分布しています。文芸の分野では、2026年1月に第174回直木賞を受賞した嶋津輝氏(法学部卒)がいます。大学公式サイトでも受賞が報じられ、理事長との対談企画にも登場しました。

スポーツでは、やり投の北口榛花氏(令和2年スポーツ科学部卒)が世界陸上選手権で銅メダルを獲得したことが大学公式に発表されています。2026年のミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックには、5つの競技に在学生1名・卒業生5名が出場しました。プロ野球ドラフト会議でも毎年のように在学生や付属高校生が指名を受けています。

研究・医療の分野では、免疫学者の清野宏氏に2026年4月、松戸歯学部での学びを軸にした業績に対して名誉学位が贈られました。ハーバード大学外科教授の河合達郎氏、昭和医科大学学長の上條由美氏といった校友も、理事長対談企画「ようこそ!理事長室へ」に登場しています。芸能分野では、乃木坂46の林瑠奈氏が卒業生として入学式にサプライズ登場しました。

特定の分野に偏らず、法曹・行政・研究・医療・芸術・スポーツ・メディアのいずれにも卒業生が広がっていること自体が、この大学の性格を裏づける事実として押さえておくとよいと思います。

この記事の構成

この記事では、日本大学に関する直近3年程度のニュース30件を、次の7つのテーマに分けて掲載しています。

  • 第1章 ガバナンス改革と信頼回復の道のり(5件)
  • 第2章 内部統制と組織風土の立て直し(5件)
  • 第3章 競技スポーツ改革(4件)
  • 第4章 16学部のスケールメリットを生かした教育(4件)
  • 第5章 キャンパス・施設整備と調達の透明化(4件)
  • 第6章 情報基盤の再構築と研究力・産学連携(4件)
  • 第7章 社会との関係の再構築と学生支援(4件)

各ニュースは、「実施部局」「発信日」「出典」を示したうえで、「取組の概要」(3段落)と「取組に対するコメント」(3段落)で構成しています。コメントは、採用する側の視点から、その取組のどこに注目すべきか、実務上どのような難しさがあるか、大学職員としてどう関わるかという観点で書いています。

第1章 ガバナンス改革と信頼回復の道のり

(1)アメリカンフットボール部薬物事件に関する第三者委員会の調査報告書を公表(法人)

取組の概要

学校法人日本大学は2023年10月31日、「アメリカンフットボール部薬物事件対応に係る第三者委員会」から受領した調査報告書を、全文版と要約版の双方で公表しました。報告書の受領は前日の10月30日で、受領から公表までを1日で行っています。

この第三者委員会は、同年8月25日に設置されたものです。同じ日に「競技部の薬物事件に関する調査及び再発防止策検討委員会」も設置されており、事件そのものの調査・再発防止策の検討と、事件への大学の対応を検証する役割を、二つの委員会に分けた体制がとられました。公表にあたって法人は、「ガバナンス不全に伴う一連の混乱により、学生・生徒、保護者、卒業生をはじめ多くの方々にご迷惑をおかけしておりますことを、お詫び申し上げます」とコメントしています。

そのうえで法人は、本事案の再発防止策の策定、法人としての管理運営体制の再構築を含む改善計画の策定、関係者の責任の所在の明確化、そして速やかな改革の断行という四つの対応方針を示しました。以後の3年間に続く改善改革の取組は、いずれもこの時点で示された方針を出発点としています。

取組に対するコメント

報告書を要約版だけでなく全文版もあわせて公表した点が特徴だと思います。第三者委員会の報告書は、法人にとって厳しい記述を含むことがほとんどであり、要約版のみの公表にとどめる例も少なくありません。全文を出すという判断は、その後の改善改革の各段階で「何をどこまで公表するか」の基準を自ら高く設定したことを意味しており、実際に日本大学のその後の情報公開は、研修の参加人数や調達の審査結果まで開示する方向へ進んでいます。

ただし実務上は、全文公表には相応の負担が伴います。個人が特定され得る記述の取扱い、報道各社からの問い合わせ対応、在学生・保護者・卒業生・付属校それぞれに向けた説明の作り分けなど、広報部門だけでは処理しきれない量の実務が短期間に集中します。受領の翌日に公表したということは、受領前から公表の準備を並行して進めていたということでもあり、その段取り自体が危機対応の力量を示しています。

大学職員としては、こうした場面で自分がどの役割に立つのかを具体的に想像しておきたいところです。広報、法務、学生支援、入試広報のいずれの部署にいても、同じ事実について異なる相手に説明する場面が生まれます。面接では「不祥事があった大学」という評価をなぞるのではなく、公表の範囲と速度という判断に着目して語れると、危機管理を制度として理解していることが伝わると思います。

(2)改善改革会議を発展的に解消し、「日本大学改善改革推進会議」を設置(法人)

取組の概要

学校法人日本大学は2025年3月28日、改善改革の進め方を次の段階へ移すことを公表しました。2024年4月26日に「新生日大の決意と現状報告」を表明して以降、「日本大学改善改革会議」で議論を重ね、改善改革の骨子、詳細計画、進捗状況の中間報告を順に公表してきましたが、この会議は「一定の役割を果たした」として令和6年度末で発展的に解消されることになりました。

後継として令和7年度から設置されたのが「日本大学改善改革推進会議」です。議長はコーポレートガバナンスを専門とする久保利英明弁護士が務め、委員は常務理事、副学長、ガバナンス・法務・教学分野に精通した学外理事、監事、評議員で構成されます。役割は、改革の実行主体である理事長・学長に対して「モニタリング、助言」を行うこととされました。

つまり、改革案をつくる会議から、改革が実行されているかを外から監視する会議へと、組織の性格そのものを切り替えたことになります。法人は、法人ガバナンスの検証・強化を継続し、引き続き改善改革に取り組むとしています。

取組に対するコメント

注目したいのは、会議体を「解散」ではなく「発展的解消と後継設置」という形で組み替えている点です。不祥事後の改革では、計画を策定した段階で推進体制が縮小し、実行段階のチェックが弱くなることがよくあります。策定機能を終えた時点でモニタリング機能に置き換え、議長に引き続き学外の専門家を据えたことは、改革の「二年目以降」を意識した設計だと思います。

ただし実務上は、モニタリング型の会議のほうが事務局の負担は重くなりがちです。助言を受けるには、各部署の進捗を共通の様式で集約し、遅れの理由まで説明できる状態にしておく必要があります。学部の独立性が高い日本大学では、本部が学部から情報を集めること自体に調整コストがかかり、報告のための報告が増えていないかを常に点検し続けなければ形骸化しやすいところです。

大学職員としては、こうした会議体の事務局業務が想像以上に大きな仕事であることを知っておきたいと思います。議題設定、資料作成、学外委員との日程調整、議事録の公開まで、一連の作業が制度の実効性を左右します。面接では「ガバナンス改革に関わりたい」と抽象的に述べるより、会議体の設計が策定型から監視型へ切り替わった事実を挙げ、その事務局として何ができるかを語るほうが説得力が出ると思います。

ここから先は有料でお読みいただけます

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

この記事では、日本大学に関するニュースを全部で30件取り上げ、それぞれに取組の概要と、採用する側の視点からのコメントを付けています。ここから先には、残る28件を掲載しています。

具体的には、4年間不交付が続いた私立大学等経常費補助金が減額交付に転じたこと、林真理子理事長の任期満了に伴う関泰一郎理事長の就任と大貫進一郎学長の再任、管理職29名を対象に初めて実施された360度評価、事務四役106人が「行動改革計画書」を作成した研修、アメリカンフットボール部の廃部から競技スポーツセンターの設置を経てUNIVAS加盟に至る競技スポーツ改革、医学部校舎と付属板橋病院の建替をめぐる設計者選定プロポーザルと一般競争入札、日本大学カザルスホールを千代田区が20年間借り受ける基本方針、学長直属で設置された日本大学情報イノベーションセンター(NU-IIC)とCxO体制、在学生・卒業生9名のアカウントから17,864件の迷惑メールが送信された不正アクセス事案、日本私立大学連盟への復会、東京新卒応援ハローワークとの全国初の就職支援協定など、大学職員採用試験の面接で話題にしやすい取組を網羅しています。

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