清和大学の職員採用試験に向けて、大学の特徴と近年の取組を公式資料から整理します。2026年10月17日までに確認した30件のニュースを6章にまとめました。
目次
- 清和大学はどのような大学か
- 第1章 少人数教育と情報・AIリテラシー
- 第2章 現場で学ぶ法学・政治・行政
- 第3章 公務員・教職・民間就職への支援
- 第4章 地域連携と高大接続
- 第5章 スポーツ・国際交流・学生の挑戦
- 第6章 入試改革と学生の入口・出口
- まとめ
清和大学はどのような大学か
真心教育を掲げる木更津の法学系単科大学
清和大学は、学校法人君津学園が1994年に千葉県木更津市で開学した私立大学です。建学の精神と教育理念に「真心教育」を掲げ、合理的な社会生活に必要な法学の知識と、他者を尊重して協働する人間性の育成を目指しています。
法学部法律学科の単科大学であるため、法学教育、公務員・教員養成、スポーツ、情報教育を一つの教学組織の中で結び付けている点が運営上の特徴です。
教育組織、学部・学科・研究科
教育組織は法学部法律学科の1学部1学科で、法学コース、情報と法コース、スポーツ法コースの3コースを設けています。大学院は設置していません。
法学コースは幅広い法律科目、情報と法コースは情報セキュリティー・ICTと法、スポーツ法コースは法律とスポーツ活動を軸に学びます。全ての年次で、発表・討論を行える人数の演習科目を置く方針です。
掲載サイト:法学部法律学科と教育の目的・ポリシーで、3コースと教育課程の方針を確認できます。
受験生に向けて打ち出しているもの
清和大学は、法学の専門知識を土台に、公務員・教員・企業への進路、情報社会への対応、スポーツ活動、少人数支援を組み合わせて受験生へ示しています。以下では、公式の学部・キャリア・入試サイトで確認できる具体的な制度と科目に沿って整理します。
単に「面倒見がよい」「就職に強い」と表現するのではなく、3コース、授業名、支援講座、担任制、学外学修という入学後の仕組みを確認することが重要です。
1.法学・情報と法・スポーツ法の3コース
法学部法律学科は、法学コース、情報と法コース、スポーツ法コースを設けています。法学コースは憲法・民法・行政法・刑法などを基礎から学び、公務員や法律専門職、企業への進路に対応します。情報と法コースは、情報法、著作権法、情報セキュリティー、ICT活用を法的思考と結び付けます。
スポーツ法コースでは「スポーツ法」「現代社会とスポーツ」「身体のメカニズムとスポーツ」などを履修し、強化指定部での活動と学修を両立します。法学の共通基盤を保ちながら、学生の進路と関心に応じた学びを示している点が特色です。
3コース制は、単に選択肢を増やすだけではなく、共通の法学基礎とコース固有科目をどう配分するかが重要です。受験生は、コース名だけでなく必修科目、所属条件、卒業後の進路まで確認すると、自分の目的との対応を判断できます。とくにスポーツ法コースは強化指定部への所属が入試情報に明記されているため、競技と授業の時間割、卒業要件、希望する免許・進路を入学前に確認する必要があります。
掲載サイト:法学部法律学科と2026年度開講科目一覧で、コース別の教育目標と科目を確認できます。
2.公務員試験対策講座と職種別の進路支援
清和大学は、警察官、消防官、自治体行政職、刑務官などを目指す学生へ、正課の法学教育に加えて公務員試験対策講座を提供しています。大学公式サイトは、専門学校とのダブルスクールに頼らず学内で対策できる支援として案内しています。
筆記対策だけでなく、警察・消防・自衛隊などの業務説明会、模擬試験、面接、合格者情報の把握を組み合わせています。直近の公式ニュースでは、2024年度に実人数45人・延べ57件、2025年度の速報で実人数33人・延べ43件の合格が公表されました。
公務員支援の強みは合格者数だけでは評価できません。学生が希望職種を理解し、適性や併願状況に応じて計画を立て、結果が出なかった場合も民間就職等へ移行できる支援が必要です。職員には、講座、採用機関、ゼミ、キャリア相談を横断する進捗管理が求められます。さらに、延べ合格数と実人数、合格と最終進路を区別し、どの学年・時期の支援が結果につながったかを検証することで、次年度の講座配置と個別面談を改善できます。
掲載サイト:公務員モデル、キャリアセンター開講科目、2025年度公務員試験合格状況、2024年度公務員試験合格状況で、対策講座と実績を確認できます。
3.クラス担任制と全学年の少人数演習
大学は「安心のクラス担任制と徹底した少人数教育」を学びのポイントとして掲げています。教育課程では、1年次の教養導入ゼミ、フレッシュマン・セミナー、専門導入ゼミを経て、上級年次の法学・政治学演習や研究会へつなぎます。
2026年の教養導入ゼミでは、新聞記事を選び、班で議論し、壁新聞と発表にまとめるニュースリテラシー実践を行いました。少人数だから全員に発言と発表の機会をつくるという授業像が、公式ニュースで具体的に示されています。
担任制と演習を有効にするには、出席不振、学修のつまずき、生活上の困難を早期に把握し、教員だけで抱え込まず学務・学生相談・キャリアへつなぐ仕組みが必要です。少人数という規模を、相談の早期発見と学修成果の把握へ変える運用が大学の強みになります。学生から得た相談情報は必要な範囲で共有し、支援の継続性と守秘を両立することも、小規模組織ほど重要です。
掲載サイト:学びのPointと教養導入ゼミの公式ニュースで、担任制と授業実践を確認できます。
4.情報と法コースと認定AI教育プログラム
情報と法コースは、法学に加えて情報セキュリティー、著作権、ICT、データ活用を学び、Society 5.0で課題解決に取り組む人材の育成を掲げています。プロジェクト、仲間との協働、試行錯誤を重視するアクティブな学びを紹介しています。
2025年度に始めた「清和大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム」は、2026年度に文部科学省のリテラシーレベル認定を受けました。データの収集・整理・解析・可視化に加え、情報倫理とセキュリティーまで扱います。
法学とAIを組み合わせる意義は、技術を使えるだけでなく、権利、責任、プライバシー、説明可能性を考えられる点にあります。職員には、科目の履修状況と成果を確認し、認定要件、設備更新、個人情報保護を継続的に管理する役割があります。受験生は、認定名称だけでなく、どの科目を履修し、データをどのように扱い、法学の専門科目へどう接続するのかをカリキュラムで確かめると、学びの実像を把握できます。
掲載サイト:情報と法コースの学びとAI教育プログラムで、教育内容を確認できます。
5.現場型法学教育、地域連携、オンライン留学
ゼミは、裁判所、国会、県庁、刑務所、少年院、国立国会図書館を訪問し、法制度が運用される現場を学びます。高校への出前授業、木更津市長の特別講演、地域文化祭でのAI提案など、学生が地域の人と学ぶ機会も設けています。
国際交流では、カナダの語学学校ILACの授業を多国籍の学生と受講する2週間のオンライン留学を継続しています。部活動などと両立しやすい入口を用意し、公式サイトでは参加者・卒業生の体験を具体的に紹介しています。
現場学修と国際学修は、教室外へ出れば自動的に成果が生まれるわけではありません。事前学修、守秘・安全、参加費、単位認定、事後の振り返りまで設計する必要があります。職員が外部機関との調整と学修記録を支えることで、大学固有の教育資産として継続できます。複数の訪問先を並べるだけでなく、刑事政策、立法、行政、地域課題、異文化コミュニケーションのどの能力を育てる機会なのかを明確にすると、学生も経験を就職活動や卒業研究へつなげやすくなります。
掲載サイト:国会・国立国会図書館訪問、裁判所・県庁訪問、八街少年院訪問、高校出前授業、木更津市長特別講演、地域文化祭でのAI提案、カナダ・オンライン留学で、学外・地域・国際学修の具体例を確認できます。
大学職員志望者が受験生向け発信から読み取れること
5項目に共通するのは、1学部1学科という小規模な組織の中で、法学、公務員、情報、スポーツ、地域・国際学修を学生の進路へつなげていることです。受験生向けの強みは抽象的な「面倒見」ではなく、コース、演習、講座、現場訪問、相談という運用の組合せにあります。
大学職員志望者は、少人数だから支援が自然に行き届くと考えず、教員と職員の情報共有、合格実績の定義、強化指定部の学修保障、学外活動の安全、入試広報の正確性をどう担保するかまで考えると、清和大学固有の運営課題を理解できます。
教育・学生生活・学生支援の特色
クラス担任制、全学年の演習、学務・学生相談、公務員・教職・民間就職の支援を、木更津の単一キャンパスで提供しています。新入生には教学、IT、履修、図書館、キャリア、奨学金のガイダンスを授業開始前後に配置しています。
スポーツ法コースと強化指定部では、競技活動と学修の両立が重要です。オンライン留学や地域活動も含め、学生の挑戦を支える際には、参加機会の公平性、安全、学修時間の確保が職員実務の焦点になります。
将来構想、教学改革、今後の大学運営の方向性
清和大学は、3つのポリシーを起点とする内部質保証を掲げ、各委員会が中期計画との関係を意識した活動報告を行う仕組みを整えています。2025年度開始のAI教育プログラム、2026年度の文部科学省認定、WEB出願への移行は、教学と業務の双方でデジタル対応を進める動きです。
一方、2026年5月1日の収容定員充足率は79.9%です。小規模大学の特色を維持しながら、入学者確保、学修継続、卒業後の成果を一体で検証し、受験生へ実績と課題を正確に説明することが重要です。
掲載サイト:情報公開と第5回自己点検評価報告書で、中期計画、内部質保証、学生数を確認できます。
著名な卒業生・卒業生ネットワーク
公式サイトは、公務員、教員、民間企業で働く卒業生の進路例や、オンライン留学をその後の海外経験・就職へつなげた卒業生の体験を紹介しています。教員採用試験の記事も、現役学生だけでなく講師経験を積む卒業生を含めて成果を追っています。
特定の著名人を根拠なく列挙せず、卒業生が後輩へ経験を伝え、大学が既卒者の採用試験を支える関係に注目すると、卒業後も続く小規模大学のネットワークが見えます。職員には、個人情報と本人同意に配慮した進路追跡・校友連携が求められます。
掲載サイト:キャリア・就職と教員採用試験合格状況で、卒業生を含む支援事例を確認できます。
大学職員志望者が注目したい運営上の特徴
清和大学は、法学系単科・小規模・単一キャンパスという条件を、少人数演習、公務員・教職支援、スポーツ、情報教育、地域連携の近さへ転換しようとしています。部署間の距離が近い分、一人の学生について教学、生活、競技、進路の情報を適切に連携する運営力が重要です。
採用試験では、合格実績や少人数制を評価するだけでなく、学生募集、退学防止、学修成果、キャリア、内部質保証をどのようなデータと対話で改善するかまで述べると、大学職員の実務に即した分析になります。
大学紹介の出典:大学紹介・教育の目的 / 法学部法律学科 / 学びのPoint / 開講科目一覧 / キャリア・就職 / 情報公開 / 自己点検評価報告書2024
大学の基本情報
大学概要
| 大学名 | 清和大学 |
|---|---|
| 開学 | 1994年 |
| 設置者 | 学校法人君津学園 |
| 学部・学科 | 法学部法律学科 |
| コース | 法学コース、情報と法コース、スポーツ法コース |
| 大学院 | 設置なし |
| 在学者数 | 591人(2026年5月1日現在) |
| 建学の精神・教育理念 | 真心教育 |
2026年度清和大学情報公開を確認。在学者数は2026年5月1日現在の学部在学者数を記載した。
主なキャンパス
| 名称 | 所在地・主な機能 |
|---|---|
| 木更津キャンパス | 千葉県木更津市東太田3丁目4番5号。法学部の教育、学生支援、課外活動の拠点 |
大学公式の大学紹介・アクセス情報を確認。教育活動は木更津市の単一キャンパスで行われる。
直近3年の学部入学状況
| 年度 | 入学定員 | 入学者数 | 入学定員充足率 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 190人 | 167人 | 87.9% |
| 2025年度 | 190人 | 151人 | 79.5% |
| 2026年度 | 170人 | 156人 | 91.8% |
入学者数は公式情報公開、入学定員は各年度の募集定員で確認。2024年度は167÷190×100=87.894…%、2025年度は151÷190×100=79.473…%、2026年度は156÷170×100=91.764…%を小数第1位に丸めた。
この記事の構成
本記事では、2025年1月から2026年10月までに発信された30件のニュースを、次の6つのテーマに分けて取り上げます。
- 少人数教育と情報・AIリテラシー(5件)
- 現場で学ぶ法学・政治・行政(5件)
- 公務員・教職・民間就職への支援(5件)
- 地域連携と高大接続(5件)
- スポーツ・国際交流・学生の挑戦(5件)
- 入試改革と学生の入口・出口(5件)
各ニュースは、見出しのあとに「実施部局」「発信日」「出典」を示し、「取組の概要」(原則3段落)と「取組に対するコメント」(2~3段落)の形式で記載しています。コメントは、採用する側の視点から、取組の注目点、実務上の課題、大学職員としての関わり方を整理しています。
第1章 少人数教育と情報・AIリテラシー
(1)〖大学での学び〗教養導入ゼミ(担当:見崎浩一准教授)
- 実施部局:法学部法律学科・教養導入ゼミ
- 発信日:2026年10月16日
- 出典:清和大学公式サイト
取組の概要
清和大学は、1年生を対象とする「教養導入ゼミ(ニュースリテラシー実践)」の授業を紹介しました。全国紙で約30年にわたり取材・編集に携わった教員が担当しています。
学生は新聞から気になる記事を選び、選択理由を班で共有して「グループの一本」を決め、壁新聞とプレゼンテーションにまとめました。
記事を読むだけでなく、根拠を言葉にし、他者の視点を踏まえて選び直し、全員が発表する少人数型の初年次教育です。
取組に対するコメント
ニュースの真偽だけでなく、選択理由を説明し合う過程まで授業に組み込む点に、法学教育の土台となる多角的思考の育成が表れています。
担当者の実務経験に依存させず、複数クラスで学修目標と評価方法を共有し、成果を継続的に検証することが課題です。
教務職員は、少人数クラスの編成、教材利用、発表環境、学修成果の記録を整え、初年次から専門教育へつながる授業運営を支えます。
(2)数理・データサイエンス・AI教育プログラムが文部科学省認定
- 実施部局:教学委員会
- 発信日:2026年8月31日
- 出典:清和大学公式サイト
取組の概要
清和大学は、2025年度から実施する「清和大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム」が、文部科学省の認定制度(リテラシーレベル)に認定されたと発表しました。
プログラムは、データの収集・整理・解析・可視化を体系的に学び、得られた情報を課題解決と説明へ生かす力の育成を掲げています。
情報倫理とセキュリティーも学修対象とし、認定期間は2026年4月1日から2031年3月31日までです。
取組に対するコメント
法学を基盤とする大学がAI・データ活用と情報倫理を全学的な基礎能力として位置付けたことに特色があります。
認定後も履修率、学修成果、授業改善を点検し、制度の看板だけで終わらせない質保証が必要です。
職員は、履修データの集計、認定要件の維持、科目間調整、ウェブ公開を通じて教育プログラムの実質化を支えます。
(3)フレッシュマン・セミナーⅡでニュースリテラシーを実践
- 実施部局:法学部法律学科・フレッシュマン・セミナー
- 発信日:2025年10月3日
- 出典:清和大学公式サイト
取組の概要
清和大学は、「フレッシュマン・セミナーⅡ」で新聞を使ったアクティブラーニングを実施しました。
学生は紙面構成と新聞の読み方を学び、自分が選んだ「私の3本」を共有して、班ごとの「グループの1本」を決定しました。
班で選んだ記事をクラス全体で発表し、読む・考える・伝えるという大学での学修に必要な基礎技能を実践しました。
取組に対するコメント
初年次教育を講義中心にせず、情報選択と対話を通じた学修へ展開している点が注目されます。
学生の経験差に配慮しながら、発言機会と評価の公平性を確保する授業設計が必要です。
教務・学修支援職員は、クラス規模、教材、図書館資料、振り返りデータを整え、基礎技能の定着を支援します。
(4)教養演習で「SNSとAIから考えるメディアリテラシー」を実施
- 実施部局:法学部法律学科・教養演習
- 発信日:2025年7月4日
- 出典:清和大学公式サイト
取組の概要
清和大学は、教養演習でSNSとAIを題材にメディアリテラシーを考える授業を実施しました。
身近な情報環境を取り上げ、情報の受け手であると同時に発信者でもある学生が、情報の確かさや影響を検討しました。
法学・情報・社会生活を切り離さず、デジタル社会で判断するための基礎を演習形式で学ぶ取組です。
取組に対するコメント
SNSとAIを法学部の教養教育へ取り込むことで、抽象的な情報倫理を学生自身の行動へ結び付けています。
技術やサービスが速く変化するため、教材更新と著作権・個人情報への配慮を継続する必要があります。
職員は、情報環境の整備、外部教材の権利確認、FD支援を通じて授業の安全性と継続性を支えます。
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